犬用・猫用に特別に作っています!って必要?



絶対要らないペット用のおせち料理。。。
この時期になるとネットショップで良く見かけるのがペット用のおせち料理。立派なお重に入っていて2段重ねや3段重ねになっているような物も見かけます。確かに見た目は綺麗でおめでたいお正月にはぴったりだと思います。肝心な中身はどうかと言うと、多くが鶏肉や牛肉、馬肉や鹿肉、魚などを煮たり焼いたりしている物であったり、赤飯やおにぎりなどが入っていたりします。もちろんペット用に作られているので余計な味付けなどはされていないようです。更に謳い文句としては、「人間用食材を使用しています!」「無添加・無着色」「調味料不使用」などが掲げられているケースが多いです。

ん?????

何かおかしく無いですか?人間用食材を使用していて、無添加で無着色、調味料不使用の煮物や焼き物、おにぎりであれば、家にある食材で簡単に作れるのでは?赤飯に関しては塩を振り掛ける前の人間用と同じです。そのような物を数千円も出して買う必要ありますか?そして今回お話をしたい本題が、人間用に味付けされている食べ物は犬や猫に与えてはいけない!と言う考え方。逆に犬猫向けに味付けがされていない食べ物なら与えても大丈夫なのか。。。結構、大切な話です。




クリスマスケーキも要りません!
ペット用のおせち料理と同様に要らないのがペット用のクリスマスケーキや誕生日ケーキ。「脂肪分が多い生クリームは使っていません!」や「豆乳ホイップ使用なので消化が良い!」「砂糖・バター不使用!」「低カロリーだから安心!」などの謳い文句が目につきます。いやいや、、、そんなのどうだって良いんですよ。一年に1回しか食べないケーキなら砂糖が入っていても大丈夫です。カロリーだって低く無くても良いんです。日頃、日常的に与えるおやつやご褒美の場合は気にしないといけない事であっても、一年に1回なら気にしなくて大丈夫です。気にしないといけないのは与える量と、習慣にならない事です。犬や猫は、ペット用に作られているケーキと人間用に作られているケーキの違いを見分ける事は出来ません。誕生日やクリスマスにペット用であったとしてもケーキを貰えた(食べた)子は、次に人間用のケーキを見れば「また貰える!」「また食べたい!」と思ってしまいます。そもそも犬や猫には誕生日やクリスマスの認識すらありませんから。祝って喜んでいるのは人間だけ。そこをしっかりと理解した上で与えなければいけません。




結局は与える量と、その後の諦めさせが大切!
ペット用のおせち料理やケーキをおすすめ出来ない最大の理由が「量」です。ペット用に作られている為、味は薄いですし、人間の味覚では美味しくは感じにくいと思います。人間が食べないのであれば、誰が食べるのかと言うと犬や猫ですよね。一口だけ食べさせて残りを捨てるなんて事はしないと思います。そうなると量を多過ぎるのです。一度に沢山食べさせるか、何日間にわたって少しずつ食べさせるのかは分かりませんが、どっちにしろ食べ過ぎになるのです。添加物や調味料を使用していないからと言っても、沢山食べさせる事が出来るような内容(栄養成分など)では無いはずです。偏った栄養なのに、犬や猫からしたら、いつものフードに比べると超美味。こうなると、いつものフードの食い付きに影響が出て来てしまいます。なので、一年に1回、それも一口程度しか食べないのであれば、人間用のおせち料理やクリスマスケーキで良いのです。もちろんあげないに越した事はありませんよ。あくまでもあげるとしたらの話です。皆さんが食べておられるおせち料理やクリスマスケーキを一口だけ与えて、その後は欲しがっても諦めさせてあげてください。大切なのは与える「質」より「量」です。ペット用に作られた味付けがされていないおせち料理を沢山食べるのと、味付けがされた人間用のおせち料理を一口だけ食べるのであれば、後者の方がかなり安全です。味付けがされていなくても、お肉や魚などを沢山食べると急性膵炎などを発症する可能性もあります。前回のコラムでお話をした「低脂肪だから大丈夫」や今回の「味付けがされていないから大丈夫」の考えは非常に危険です。年末年始はくれぐれもご注意ください。

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