空腹嘔吐が治まってもやっちゃだめ!
早朝や夕方にお腹が空いて胃液や胆汁を吐く事があります。決して珍しい事ではありません。そのような時に動物病院に相談しますと、「ご飯の回数を増やしたり、寝る前に夜食を与えてください。」と言われる事が殆どです。確かにそれで空腹嘔吐は治まる事が多いです。ですが、別の問題が発生します。当コラムを良く読んでいただいている方ならお分かりですね。そう!アルカリ尿です。尿がアルカリ性に傾く事により、膀胱炎やストルバイト結石を発症します。そこで再度、先のアドバイスをくれた動物病院に相談すると、「今のフードが合っていないのでしょう。病院のフードを与えてください。」となります。いやいや、あなたの間違ったアドバイス「ご飯の回数を増やしたり、寝る前に夜食を与えてください。」が原因ですから。空腹嘔吐の解消には、ご飯の回数を増やしたり夜食を与えるのでは無く、食べた物をしっかりと栄養に変える事が大切。その為には、消化酵素の補給を心掛けましょう!食事回数を増やさなくても、消化酵素を補給する事で空腹嘔吐は治まるケースが多いです。
水分を摂取してくれてもやっちゃだめ!
膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患があると、動物病院では「水分をしっかりと摂取させてくださいね。」と良く言います。それを聞いた飼い主様は、「そう言えば、うちの子はあまりお水を飲まないわ・・・。」と心配になり、フードをお水やぬるま湯でふやかしたり、真水だと思うように飲んでくれないので、「鶏スープ」や「かつお出汁」などをお水で薄めて与える方がおられます。中にはちゅーるのようなペースト状のおやつを与えたりと。もうめちゃくちゃです。そもそも膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患の原因は水分摂取不足ではありません。カリカリのドライフードしか食べていない子はお水は良く飲みます。「そう言えば、うちの子はあまりお水を飲まないわ・・・。」と思った方は、水分を含んだ食べ物を与えているからです。台所での料理中に切った野菜や果物を与えたり、ヨーグルトの蓋を舐めさせたり、ちゅーるのようなペースト状のおやつを与えたりと。お皿からお水を飲む必要が無い程、食べ物から水分を摂取しているのです。そしてその結果、朝晩の食事はあまり食べず、ご飯の入ったお皿は置きっぱなしに。。。まぁ、そのような食生活をしているから膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患になるのですけどね。自分自身が必要な水分量は愛犬・愛猫が一番良く知っています。無理に飲まさなくても必要があればお皿から飲みます。飲まないのは必要が無いからです。気にしないようにしましょう!
暑くなる時期に体がカイカイ→アレルギー検査は意味が無い!
これからの季節に多くなるお問い合わせで、「毎年暑くなると赤いポツポツやカイカイになります。アレルギー検査で●●と●●が陽性なので、それらが含まれていないおすすめのフードはありますか?」がございます。言葉は違えど同じような内容のお問い合わせは本当に多いです。でも残念ながら、そのアレルギー検査の結果は何の役にも立ちません。理由は、動物病院で行われる事の多い「アレルゲン特異的IgE検査」は即時型アレルギーと言われる、アレルゲンを摂取した直後に症状が出るアレルギーの原因物質を調べる検査です。その赤いポツポツやカイカイが、フードを食べた直後に出る症状であれば、「アレルゲン特異的IgE検査」は役に立ちますが、一年中同じフードを食べているのに夏場だけ症状が出たり、時間を掛けてジワジワと症状が出たり、慢性的に赤みや痒みがある場合は、「アレルゲン特異的IgE検査」とは関係の無い遅延型アレルギーの可能性が高いからです。結果、症状の原因とは関係の無いアレルゲン(食材)を避けて、逆に陽性反応が出ていないからと、症状の原因になっている食材を摂取し続けて症状が改善しないケースも生まれてしまいます。例えば、犬や猫は小麦に含まれるグルテンに非常に弱いです。「アレルゲン特異的IgE検査」で小麦に陽性反応が出ていないからと言って、小麦製品であるパンやクッキーなどを与えていてはいつまでたっても症状は治まりません。また、遅延型アレルギーのアレルゲンを調べるのに「リンパ球反応試験」と言うのがありますが、あまり正確性が高く無いと言われています。ですので、そのような症状でお悩みの際は、アレルギー検査でアレルゲンを調べるのでは無く、まずは食生活を見直す事が大切です。どのような食生活をすれば良いのかは、ここで書き出すと長くなってしまいますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。色々とお聞きしながらお話し出来ればと思いますので、お電話にてお問い合わせいただければ幸いです。