2020年5月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!


記事一覧

外耳炎対策
日和見菌って???
コレステロール値の指摘について
尿路結石の最大の天敵は「偏食」
空腹時の嘔吐を止めるには
シニア期に高たんぱく食は必要か???
猫の特発性膀胱炎を予防するには?
今更ですが、乳酸菌とは?
ドライフードの保存方法に悩む。。。
腎臓にやさしい食事とは?
「好き嫌い」や「偏食」の原因は何?誰?
ストルバイト予防食は自分で見つけられる?
ストルバイトを予防する食生活とは?
摂取カロリーを気にするな!
乾いた食事だけでは不安です!
メーカーの言うとおりにする必要は無い!
好き嫌いの何が悪いの?
シニア(高齢期)用のフードの使い方
ビタミンCは必要なのか?
腎不全は便秘で悪化する?!
アレルギーの付き合い方
ローテーションは必要なのか?
【追記ありの再更新】ビートパルプについて
腎機能低下を早期に発見出来る検査が登場?!
とろもろこし(コーン)は本当に悪者なの?
製品について良くある質問をご紹介
尿検査でストルバイトと診断されたら!
オメガ3脂肪酸を理解しておこう!
「フードを食べない」のは間違っているから!
牛乳と乳酸菌
嘔吐の原因って???
今更聞けない「グルテンフリー」と「グレインフリー」
猫の便秘を解消するフードとは?
食物アレルギーを疑うならまずは〇〇の摂取!
うちの子だけ???
メーカー(販売元)の脅しには気をつけろ!
店長は本気で怒っています!!!
正しい猫のご飯の与え方
犬のこんな咳には注意が必要です!
2018年もお世話になりました!
今年最初のコラムもやっぱりこのネタ!
腎不全と診断された猫の食事について
それ本当にアレルギー???
腎臓の負担軽減で腎不全対策を!
膵臓(すいぞう)を大切にしよう!
簡単なダイエット方法教えちゃいます!
便秘解消の秘訣は!?
愛犬のその仕草、見逃さないで!
そのおやつの与え方で大丈夫?
ストルバイトの原因はマグネシウムでは無い!
フードは一日に何グラム与えるのが良いの?
これからの季節に増える膿皮症の対処法!
去勢手術、避妊手術ってどうなの?
ちょっと偉そうな事を言わせてもらいます!
その「しつけ」って本当に必要ですか?
原材料表記の先頭はお肉で無いとダメ!なの?
こんな商品嫌いです。絶対売りません!
食べないのは本当に粒が大きいのが原因?
25年間のペットフード事情を振り返る
消化酵素の摂取をうるさく提案する理由は?
心臓病の食事で気を付ける事は?
負のスパイラルに陥らないようにご注意ください!
尿のpHと食品のpHについて
猫の外飼い(放し飼い)は絶対にダメ!!!
正しい子猫のご飯の与え方
猫の慢性腎不全のお食事について
犬の慢性腎不全のお食事について
お水は水道水?ミネラルウォーター?何が良いの?
涙やけを解消する簡単な方法!でも。。。
まさかトイレットペーパーが買えなくなるとは・・・
ストルバイト結石の原因はフードのせい?
ご飯の与え方でお悩みの際はお気軽にご相談を!
免疫、免疫って。免疫ってそんなに大切なの?
全年齢対応のフードについて考えてみました!
病院のフードを食べません。。。と言う方へ
これは獣医さんに言われてもやっちゃだめ!
ドライフードが嫌いだから食べないのではありません!
猫の便秘の原因をお教え致します!
何故太るか知ってますか?
やっぱり予想通り気温の上昇と共に急増しています!
子犬用や子猫用っていつまで?
どうしてうちの子は好き嫌いをするの?
「粒が大きくて」とか「長期間食べ続けて飽きた」とか・・・。
お水を沢山飲ませてストルバイトを予防する方法!
店長の愛犬・愛猫は何を食べているの?
こんな時はかるーい断食を取り入れてみてはいかが?
犬の外耳炎の治し方
食後しばらくして食べた物を吐くのは何故?
用意する食事のお皿は1個だけ!!!
食物アレルギーよりも食物不耐症に注意して!
心臓病の犬は太る方が良いの?
犬の胆泥症を解消する食事はこれ!
フードの年齢表示にこだわらないで!
猫の甲状腺機能亢進症について
若い内に好き嫌いを無くさないと大変な事に!
心配になりますよね。でもまずは落ち着いて!
犬猫のシュウ酸カルシウム結石予防法!
ウエットフードは低たんぱく?
一度に沢山食べられない原因は???
白内障が気になり出したら・・・。
勘違いしやすいので解説します!
ご飯は手であげてはダメ!
10歳近くになったら注意をしてあげて!
若い頃は吐かないけど・・・。
太っている事を「●●」とは言ってはいけません!
尿路結石対応って書いていれば安心なの?
綺麗なうんちが出るフードで安心?
糖尿病は犬と猫で食事療法は異なります!
まだまだ暑い日が続くこの時期に気になるあれこれ
無責任な情報を信じるな!
こんな薬の飲ませ方をしてはいけません!
猫にとって必要なカロリーってどれくらい?
体に良い物も悪い物も量次第って事ですね。
食べない原因は何ですか?
水分摂取不足が原因の結石(ストルバイト)を解消するには?
1日に5回も6回もご飯をあげる必要あります?
一年の中で最も注意が必要な季節がやってきました!
一年の初めだから言っちゃいます!
まずは適量を見つけましょう!
無料サンプルの誤った使い方はしていませんか?
知っていて欲しい猫の恐ろしい病気
本当の原因を見失ってはいけません!
空腹時の嘔吐を恐れるな!
勘違いをされやすい原材料たち
去勢後の猫の食事について
愛犬への必要の無いご褒美ベスト3!
最低限のマナーも守れないなら飼わないで!
高齢猫が痩せてきたら
高齢犬が腎不全と膵炎を併発した時の食事は?
食べない事も治療のひとつです!
缶詰を食べない猫でもこうすれば食べる!
当店のアレルギーについての考え方です。
毎日の積み重ねが・・・。関節を守ろう!
何度も言いますが結石と水分摂取量は関係ありません!
カロリーを気にしても意味ないですよ!
どうして好き嫌いをするのかを考えてください!
膀胱炎を繰り返さない為の食事はこれ!
気にし過ぎると失敗しちゃいますよ!
ストルバイト結石の予防に成功!その後のフードは?
毎日飲ます薬だから頑張って!
猫に多い口内炎。食事で治せるの?
痩せるからって無理に食べさせてはダメ!
今年最後のコラムですが、改めて・・・。
この思い込みは本当に危険です!
「多頭飼いだから置きエサ」は言い訳です!
不規則な食生活は病気の発見を遅らせる事も!
与えるフードの量はこうやって決める!
食べ過ぎると出なくなるかも。。。
愛猫が腎臓病になったので食べるフードを探している方へ!
シニア用のフードを活用しよう!
ストルバイトの結晶に焦らないで!
愛猫が10歳近くになったら必ず検査をしてください!
運動不足なのであれば減らしてください!
夏バテで食欲が落ちるようであれば・・・。
食いつきの良いフードを探していても無駄!
当店で猫用の糖尿ケア(糖尿病サポート)のフードを売らない訳。
こんな謳い文句には注意をしてください!
それって良い事ですよ!
正しい子犬の育て方
自動給餌器は便利なようで・・・。
食生活を見直すだけで改善する事も!
成長期の子猫への正しい食事の与え方!
新入りさんを迎えるにあたって。
低脂肪が正義ではありません!
犬用・猫用に特別に作っています!って必要?
普通のフードってどんなの?
感覚がマヒしてきて都合の良い解釈を・・・。
食べない原因から目をそむけないで!
腎不全で食欲不振にはなりません!
こんな時、まずは絶食ですよ!
あなたの愛猫は草食動物ですか?
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第一章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第二章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第三章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第四章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第五章
缶詰(ウエットフード)の成分値の見方について
膿皮症や外耳炎の原因は何?
食べ過ぎているから太ります。当たり前です。
水を飲んでも尿路結石は治りません!
メリットよりもデメリットに注意を!
腎臓ケアのキャットフードはいつから与えるの?
避妊去勢済み用フードには要注意!
夏バテ対策の食事のご相談について
同じメーカーの製品だからと言って安心は出来ない!
1日でも早くに気付いてください!
素早く体調の異変を見抜く方法はこれ!
腎不全による食欲低下の際の食事について。
尿のpHを下げたいなら食べさせるな!
肝臓も腎臓も膵臓も一緒!
猫の肥大型心筋症について
病気に便乗した悪徳商法を許すな!
ストルバイトの療法食はシュウ酸カルシウムの原因になる!???
最近多い涙焼けの広告にうんざり。。。

3



空腹嘔吐が治まってもやっちゃだめ!
早朝や夕方にお腹が空いて胃液や胆汁を吐く事があります。決して珍しい事ではありません。そのような時に動物病院に相談しますと、「ご飯の回数を増やしたり、寝る前に夜食を与えてください。」と言われる事が殆どです。確かにそれで空腹嘔吐は治まる事が多いです。ですが、別の問題が発生します。当コラムを良く読んでいただいている方ならお分かりですね。そう!アルカリ尿です。尿がアルカリ性に傾く事により、膀胱炎やストルバイト結石を発症します。そこで再度、先のアドバイスをくれた動物病院に相談すると、「今のフードが合っていないのでしょう。病院のフードを与えてください。」となります。いやいや、あなたの間違ったアドバイス「ご飯の回数を増やしたり、寝る前に夜食を与えてください。」が原因ですから。空腹嘔吐の解消には、ご飯の回数を増やしたり夜食を与えるのでは無く、食べた物をしっかりと栄養に変える事が大切。その為には、消化酵素の補給を心掛けましょう!食事回数を増やさなくても、消化酵素を補給する事で空腹嘔吐は治まるケースが多いです。




水分を摂取してくれてもやっちゃだめ!
膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患があると、動物病院では「水分をしっかりと摂取させてくださいね。」と良く言います。それを聞いた飼い主様は、「そう言えば、うちの子はあまりお水を飲まないわ・・・。」と心配になり、フードをお水やぬるま湯でふやかしたり、真水だと思うように飲んでくれないので、「鶏スープ」や「かつお出汁」などをお水で薄めて与える方がおられます。中にはちゅーるのようなペースト状のおやつを与えたりと。もうめちゃくちゃです。そもそも膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患の原因は水分摂取不足ではありません。カリカリのドライフードしか食べていない子はお水は良く飲みます。「そう言えば、うちの子はあまりお水を飲まないわ・・・。」と思った方は、水分を含んだ食べ物を与えているからです。台所での料理中に切った野菜や果物を与えたり、ヨーグルトの蓋を舐めさせたり、ちゅーるのようなペースト状のおやつを与えたりと。お皿からお水を飲む必要が無い程、食べ物から水分を摂取しているのです。そしてその結果、朝晩の食事はあまり食べず、ご飯の入ったお皿は置きっぱなしに。。。まぁ、そのような食生活をしているから膀胱炎や結石などの泌尿器系疾患になるのですけどね。自分自身が必要な水分量は愛犬・愛猫が一番良く知っています。無理に飲まさなくても必要があればお皿から飲みます。飲まないのは必要が無いからです。気にしないようにしましょう!




暑くなる時期に体がカイカイ→アレルギー検査は意味が無い!
これからの季節に多くなるお問い合わせで、「毎年暑くなると赤いポツポツやカイカイになります。アレルギー検査で●●と●●が陽性なので、それらが含まれていないおすすめのフードはありますか?」がございます。言葉は違えど同じような内容のお問い合わせは本当に多いです。でも残念ながら、そのアレルギー検査の結果は何の役にも立ちません。理由は、動物病院で行われる事の多い「アレルゲン特異的IgE検査」は即時型アレルギーと言われる、アレルゲンを摂取した直後に症状が出るアレルギーの原因物質を調べる検査です。その赤いポツポツやカイカイが、フードを食べた直後に出る症状であれば、「アレルゲン特異的IgE検査」は役に立ちますが、一年中同じフードを食べているのに夏場だけ症状が出たり、時間を掛けてジワジワと症状が出たり、慢性的に赤みや痒みがある場合は、「アレルゲン特異的IgE検査」とは関係の無い遅延型アレルギーの可能性が高いからです。結果、症状の原因とは関係の無いアレルゲン(食材)を避けて、逆に陽性反応が出ていないからと、症状の原因になっている食材を摂取し続けて症状が改善しないケースも生まれてしまいます。例えば、犬や猫は小麦に含まれるグルテンに非常に弱いです。「アレルゲン特異的IgE検査」で小麦に陽性反応が出ていないからと言って、小麦製品であるパンやクッキーなどを与えていてはいつまでたっても症状は治まりません。また、遅延型アレルギーのアレルゲンを調べるのに「リンパ球反応試験」と言うのがありますが、あまり正確性が高く無いと言われています。ですので、そのような症状でお悩みの際は、アレルギー検査でアレルゲンを調べるのでは無く、まずは食生活を見直す事が大切です。どのような食生活をすれば良いのかは、ここで書き出すと長くなってしまいますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。色々とお聞きしながらお話し出来ればと思いますので、お電話にてお問い合わせいただければ幸いです。


病院のフードと言う事は療法食ですね。
大手インターネットショッピングモールで「療法食」と検索すると、見事に人間用の食品は一切検索されずに、犬猫用のフードがずらり。その中でも大半が動物病院で取り扱われる事の多い2社のフードで、その他には当店でも取り扱っているようなプレミアムフードメーカーの療法食タイプのフードなどが数種類。更に病状別では、「結石」「腎臓病」「糖尿病」「消化器系」などが多いです。そして目を疑ったのが「メタボリックス ビスケット」と言う意味不明なおやつ。メタボならおやつを与えてはいけませんよ。それはさておき、このような大手インターネットショッピングモールで検索しても療法食の数は多いものの、犬用や猫用、病状別で絞っていくと、選択肢はそれほど多く無いのが分かります。




選択肢が少ないと言う事は・・・。
療法食を与えていると言う事は、何らかの疾患を持っていたり、体調面で気になる点があると言う事だと思います。食事療法の為のフードですからね。食事療法とは、食事の量やバランス、摂取成分を調節する事によって、病気の療養をはかったり、病気の臓器を守り健康管理をはかることを言います。その療法食を与えているにも関わらず、療法食にボイルしたお肉や茹で野菜などをトッピングをして与えている方がおられます。その理由で多いのが「食べない」です。そう、療法食は選択肢が少ないので、あれこれ試したり、コロコロ替えて飽きが来ないようにするには無理があります。療法食を与えないといけなくなる以前から、「飽きたら変える」や「飽きないように日替わり」などのようなフードの選び方や与え方をしていると、いざ体調を崩した際の食事療法が思うように行えなくなります。健康で元気なうちから好き嫌いをさせずに「与えられたご飯を食べる」と言う当たり前の事を徹底しておくと、食事療法もスムーズに行えます。




食べるか食べないかわからないからサンプルを!
とても多いです。当店ではサンプルのみの送付を行っておりませんが、このようなお電話をとても良く頂戴します。ですが、食事療法を行うのであれば、食べるか食べないかわからないでは無く、食べさせないといけません。もちろんその時の体調によっては、食べたくても食べられないケースもあると思います。ですが、「●●は食べるけど療法食は食べない」は許してはいけません。●●は食べるのであれば、●●を与えなければ良いのです。そもそも、療法食を使用した食事療法を行っているのに、他の物を与える事自体が間違っています。中には食事療法中なのにおやつを与える方も見受けられます。特に尿石症の愛犬・愛猫の飼い主様に多いです。それでは食事療法とは言えません。おやつを食べるのに療法食は食べなかったり、残したりと。また、お薬の与え方にも注意が必要です。お薬(錠剤)を与える際にボイルした鶏ささみやチーズの中に埋め込めて与える方がおられますが、お薬は飲めたとしても愛犬・愛猫からすると「おやつを貰えた」になります。それが原因で食事を残したり嫌がったりする事もあります。注意が必要です。




食事療法で大切な事はこれ!
食事療法は先にも述べた通り、食事の量やバランス、摂取成分を調節する事によって、病気の療養をはかったり、病気の臓器を守り健康管理をはかることを言います。その為に、フードの中身をしっかりと見極めたうえで選ぶ必要があります。ですが、それよりも大切なのが「与え方」です。栄養制限が施されている療法食を与えていたとしても、置きエサをしてダラダラ食べさせていたり、一日に何回にも分けて与えていてはいけません。また、新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増え、愛犬・愛猫と一緒に過ごす時間が増えている方も多いと思います。一緒に過ごす時間が増えると、ついついおやつを与えてしまったり。。。今一度ご飯の与え方を見直してみてはいかがでしょうか。


全年齢対応のフードは大丈夫?
ドッグフードもキャットフードもひと昔前は「子犬用」「子猫用」・「成犬用」「成猫用」・「高齢犬用」「高齢猫用」と必ず分かれていました。そしていつの頃からか「全年齢対応」と言うフードが登場しました。でも当初は「全年齢対応」と記載されていても「成犬用」「成猫用」と捉える方が多かったように思います。やはり成長期には「子犬用」「子猫用」を与えないと不安に思ったり、高齢期には「高齢犬用」「高齢猫用」を与えないと体に負担が掛かるのでは無いかと心配に。ですので結局、成長期には「子犬用」「子猫用」を、高齢期には「高齢犬用」「高齢猫用」をお選びになられて、それ以外の時期は「成犬用」「成猫用」「全年齢対応」をご利用になられる方が多かったように感じます。それが徐々に「全年齢対応」のフードが増えてくる事によって、皆さん慣れてこられたのか、成長期や高齢期にも「全年齢対応」のフードを選ぶ方が増えたように感じています。それでは実際に「全年齢対応」のフードは本当に全年齢に適しているのか考えていきましょう。




そもそも誰が基準を作っているの?
「全年齢対応」を考える前に、そもそも「子犬用」だとか「成猫用」の基準って一体どこから来てるかご存知ですか???実は基準はあって無いようなものです。一応昔からAAFCO(全米飼料検査官協会)の基準は参考にされてきました。ですが、あくまでも参考にしているだけで、基準に沿わないといけないわけではありません。また、AAFCO(全米飼料検査官協会)が定める基準自体が、例えばたんぱく質含有量で言うと、子犬用が22.5%以上で、成犬用が18.0%以上と、正直どのようなフードでも満たしてしまうような基準です。ですので、「子犬用」や「成猫用」の基準は各メーカーが勝手に定めているもので、メーカーによって考え方は様々です。その為、「全年齢対応」のフードの内容(栄養成分値)もメーカーによって全然違います。




年齢に見合ったフードで無くても大丈夫!
上で書いたように「子犬用」や「成猫用」などの基準は各メーカーによって全然違います。結果、A社の「子犬用」とB社の「成犬用」が同じような成分値であったり、C社の「成猫用」とD社の「高齢猫用」が同じような内容である事も決して珍しくありません。ですので、成長期に成犬用を与えてはいけない事はありませんし、成猫に高齢猫用を与えてはいけない事もありません。成長期に「成犬用」を与えたからと言って栄養が不足する事もありませんし、高齢期に「成猫用」を与えたからと言って栄養過多になるとも限りません。実際に、当店では結石予防を目的に若い子に高齢期用のフードをご利用いただいているケースも多いです。「若いのに高齢期用で大丈夫?」と思われる方も多いですが、結石予防用の療法食は高齢期用のフードよりも栄養価が低いです。少しでも栄養をしっかりと摂取して結石を予防していただきたいので、様子を見ながら結石用から高齢期用に切り替えていただくようにしています。ですので、若い子が高齢期用を食べたり、成長期の子と高齢期の子が同じフードを食べても大丈夫と言う事です。もちろん量の調節は必要ですが。




気をつけて欲しいのは成長期よりも高齢期!
「成長期の子と高齢期の子が同じフードを食べても大丈夫」と書きましたが、どんなフードでも大丈夫と言うわけではありません。特に気にしていただきたいのはフードのたんぱく質含有量です。例えば、たんぱく質含有量が20%の「高齢犬用」のドッグフードを成長期の子が食べても問題はありません。しかし、たんぱく質含有量が30%の「子犬用」のドッグフードを高齢犬が食べると内臓に負担が掛かります。猫の場合も、たんぱく質含有量が30%の「高齢猫用」のフードを成長期の子が食べても問題ありませんが、たんぱく質含有量が40%の「子猫用」のフードを高齢猫が食べると内臓に負担が掛かります。このように成長期の子が「高齢期用」のフードを食べても大丈夫ですが、逆はおすすめ致しません。ですので、「全年齢対応」のフードをご利用いただく時は、若い子に大丈夫かを考えるよりも、高齢期の子にとって問題が無いフードか否かを見極める事が大切になります。また、出来ればフード選びは、「●●用」や「●●対応」などで選ぶのではなく、我が子にとって最も適した成分値(たんぱく質:●●%など)はどの程度かを把握しておいて選ぶ方が失敗は少ないと思います。