腎臓にやさしい食事とは?



長寿が増えるのは嬉しい事です!
皆様ご存知の通り、犬猫の寿命は従来に比べて格段に延びています。医学の進歩やプレミアムフードの充実によるものと思われます。ですが、その反面、高齢期の病気が増えているのも事実です。寿命が延びて人間同様に高齢化が進んでいるので当然と言えば当然ですが。その中でも近年急増しているのが「腎臓病」です。いわゆる「CKD」。また、腎臓病が進行したものを「腎不全」と言います。目安としては腎臓の機能が著しく低下し、機能が正常時の30%以下程度に落ちた状態を腎不全と呼びます。腎不全になると、本来尿と一緒に排泄するはずの毒素が血中に残り、様々な症状を引き起こします。尚、腎臓病は初期段階では殆ど症状が出ないのが恐ろしい点です。嘔吐や食欲不振、毛艶が悪くなった、尿が薄い、水の飲む量が増えた、などがあれば早い目に主治医に相談なされる事をおすすめします。




どうして腎臓病になるの?
原因は腎臓の過労です。中には先天的に腎臓の働きの弱いケースもありますが、殆どが加齢によるものが原因です。また、腎臓はお肉に含まれます「リン」の排泄を主な仕事としますので、肉食である猫に多いのも特徴です。(肉類にはリンが多く含まれます。)猫が水分をあまり摂取しないのも腎臓病が多い原因のひとつになると思います。だからと言って若い頃からお肉の摂取を控えるのは良くありません。腎臓の健康を保つ為には、お肉も必要だからです。但し、過剰なお肉の摂取は若い頃から控えた方が良いと考えます。また、水分をしっかりと摂取し、尿量を増やして腎臓の働きをサポートしてあげましょう。その為には、ドライフードオンリーの食生活では無くウエットフードなど、水分を多く含むお食事を取り入れるのも大切だと思います。




サプリメントを活用しよう!


腎臓病には残念ながら「治す薬」はありません。また、腎臓病自体が治ると言う事は無く、いかに進行を遅らせるかがポイントです。その為には、リンやカリウムの摂取を控えたり、水分摂取量を増やしたりして腎臓の働きをサポートしてあげるのですが、ここ数年の研究で腸内環境の改善で尿毒素の排泄が促進され、腎臓病進行の抑制が期待出来ると分かってきました。また、マッシュルームに含まれるシャンピニオンエキスが血液中のクレアチニンを低下させ、腎不全の進行を遅らせる事が期待出来ると言われています。その他、乳酸菌やシャンピニオンエキスを含むサプリメントを腎臓病対策で使用する事が増えて来ています。