尿検査でストルバイトと診断されたら!
ストルバイトの結晶が検出されても慌てない!
ストルバイトの結晶は尿がアルカリ性に傾いて生成されます。尿がアルカリ性に傾く原因は胃酸です。食べ物を食べた後に胃酸が分泌されますが、それと同時に尿がアルカリ化されます。そうすると、尿中にストルバイト結晶が生成されます。その後、胃が休み始めると尿が酸性化されます。その結果、ストルバイトの結晶は溶解されていきます。ここが重要!!!健康な子でも食後は一時的にストルバイトの結晶が生成される事は決して珍しい事ではありません。ですので、そのような際には数日後に食前で再度尿検査を受けてください。食前の尿にストルバイトの結晶が検出されなければ慌てる必要はありません。一度の尿検査でストルバイトの結晶が検出されたからと言って、「即、療法食」や「一生、療法食」と判断する病院は「療法食を売りたいだけ!」と言われても仕方がありません。
必ずしもフードが原因とは限りません!
ストルバイトの結晶が検出されたら、下記の点に当てはまらないかご確認ください。
●好き嫌いが激しいので置き餌をしている。
●一度に食べる量が少ないので何回にも(3回以上)分けて与えている。
●ドライフードの食いつきが悪いのでトッピングの量が多くなっている。
●おやつ(ご褒美を含む)を1日2回以上与えている。
●早朝に胃液を吐く事があるので寝る前に夜食を与えている。
●欲しがるのでついついフードの量が多くなっている。
これらにひとつでも当てはまる場合はフードが原因とは限りません。フードの与え方やおやつが原因かも知れません。ですので、おやつをストップして1日2回の規則正しい食生活を実践し、再度尿検査を受けていただく事をおすすめ致します。
思っているほど沢山食べなくても大丈夫です!
フードの与える量は何で決めていますか?殆どの方がフードのパッケージに記載されている「給与量の目安」を参考になされていると思います。でも実はパッケージに記載されている量の半分程度でも大丈夫な場合があります。記載されている「給与量の目安」はあくまでも目安です。日本の犬猫は基本的に運動不足の子が大半ですのでパッケージに記載の量を食べると「食べ過ぎ」になる事が多いです。食べ過ぎは胃酸を多く分泌しますのでストルバイトのリスクが高まります。特に猫は食べ過ぎの子が非常に多いです。ご飯の適正量を見極めて、量を調節するだけでもストルバイト予防に繋がります。
誤った情報に惑わされないで!
インターネットは非常に便利ですが非常に危険な面もございます。特に最近多く目立ちます。実名は控えますが、明らかに誤った情報を掲載しているメーカーもあります。そう言ったメーカーほど検索結果が上位表示されるんですよね・・・。困ったものです。ストルバイトの予防にはフードのマグネシウム含有量などあまり関係ありません。穀物不使用のフードがストルバイト予防に役立つ事もありません。誤った情報に騙されないよう、お悩みの際は是非お気軽にご相談ください!