牛乳と乳酸菌
犬猫に牛乳は向いていません!
犬や猫に牛乳を与えている人も少なくは無いでしょう。水をあまり飲んでくれないので飲み水に少しだけ牛乳を混ぜて与えている人もおられるかと思います。但し、本来は犬や猫には牛乳を与えるべきではありません。理由は乳糖不耐症と言って、犬や猫は乳糖を分解できる酵素を充分に持っていません。その為、胃腸の不調を引き起こしやすく、下痢や嘔吐などの症状が見られる場合があります。また、皮膚疾患を患うケースも珍しくはありません。
尚、犬用や猫用としてゴートミルクと言われるヤギのミルクが良く売られていますが、牛のミルクに比べ、成分が犬や猫の母乳に近いと言われています。乳糖が少ない為、下痢を起こしにくく、しかも脂肪球が牛乳の1/6程度と小さいので消化にも良くなっています。
牛乳がダメなのに乳酸菌は大丈夫?
良くいただくお問い合わせです。先にも述べました通り、牛乳を飲むとお腹を壊したり皮膚に痒みが生じる子も少なくはありません。そのような子に乳酸菌を与えても大丈夫なのか???
答えは簡単!全くもって心配要りません。
乳酸菌は名前のイメージや、ヨーグルトやチーズの発酵食品の原材料の一部として使用される事により、乳製品と勘違いをなされる方も多いですが、乳酸菌自体は牛乳には全く関係がありません。ですので、牛乳が苦手な犬猫でも乳酸菌を摂取する事は何ら問題がありません。それよりも動物性たんぱく質を多く摂取する犬猫は、人間よりも腸内に悪玉菌が増殖しやすい傾向にありますので、善玉菌の増殖を促してくれる乳酸菌を積極的に摂取する事をおすすめ致します。その際は、乳酸菌が含まれます乳製品を摂取するのでは無く、余計なものが含まれていない乳酸菌サプリメントのご利用をおすすめ致します。
給水を促すための水への味付けについて
上記に「水をあまり飲んでくれないので飲み水に少しだけ牛乳を混ぜて」と書きましたが、牛乳以外にも鶏だしや野菜スープなどを水分補給の促進に利用なされている方がおられます。水の飲む量が少なくて心配になられるお気持ちは理解出来ますが、そのような行為はあまりおすすめ出来ません。本人(犬や猫)が欲していない量の水分を、水の嗜好性を高める事によって、余分に摂取する事は本当に必要なのでしょうか。そのような行為によって、本来最も大切である朝晩のお食事の食いつきに影響を及ぼしている事も珍しくはありません。美味しく仕上げた水は飲むけど、ドライフードは食べないなんて事になると・・・・。本人が必要な水分量は本人が一番良く知っています。無理に飲ませようとする行為はおすすめ出来ません。