負のスパイラルに陥らないようにご注意ください!
初めて犬猫と生活する方に多いです。
私は小さい頃から家に犬がいて、その後も常に犬や猫と生活をしています。また、25年以上ペットフードの販売をしていますと、沢山の情報をお客様から教えていただけます。そうした積み重ねでお陰様で沢山の知識を得る事が出来ています。しかし、初めて犬や猫を飼う方はとても不安な事が多いと思います。自分よりもはるかに小さい体の愛犬・愛猫の事となると不安や心配になって当然だと思います。ですが、インターネット上の誤った情報により負のスパイラルにどっぷりとはまってしまうケースが多く見受けられます。当コラムでは何度もお話をしている事も含まれ、過去の内容と重複してしまう事も多いかと思いますが是非ご覧ください。
家に迎え入れてから1ヶ月ほど経った頃が要注意!
仔犬や仔猫をショップやブリーダーから家に迎え入れます。殆どの方がケージを使用されるのでは無いでしょうか。生後3ヶ月未満の子であれば、引き渡しの際に「ご飯は1日3日~4回程度に分けて与えてください。フード以外の物は与えないようにしてください。」と説明を受けると思います。フードとは、ドライフードをふやかした物であったりウエットフードだったり。家に来た当初は緊張のあまり食が進まない子もいますが、数日経てばあっという間にお皿は空っぽに。その頃は「これで足りてるのかな?」と思うほどの勢いで食べてくれます。しかし、徐々にケージから出す時間が増え、人間の食べている物に興味をしめすようになり、飼い主様もフード以外に何かを与えたくなってきます。そんな時にテレビを見ていると、犬猫用のおやつのCMであったり、ペット関連のバラエティ番組でおやつを与えている風景を目にしますと、「少し程度なら大丈夫かな?」となっておやつを与えるようになります。最初は週に1回程度と決めていても、おやつを収納している場所に行って催促する愛犬・愛猫の姿を見ると徐々におやつの回数が増えてしまいます。または、犬の場合はワクチン接種が終わり散歩に行きだすと、散歩先でお友達におやつを貰うようになったり。こうなると負のスパイラル突入です。。。
次第にご飯を残すようになります。。。
おやつを与えだして日に日におやつの量や回数が増えてくると徐々にご飯を残すようになります。お皿を差し出しても少しだけ食べてその場を去ってしまったり、お皿の中身を確認したら一口も食べずに遊びに行ってしまったり。そのような愛犬・愛猫の様子をご覧になられた飼い主様は「ずっと同じフードだから飽きたのかも?」と思ってしまいます。この発想は更なる泥沼へ突き進んでいきます。フードに飽きたと思い違うフードを与えます。そうすると以前のように勢いよく食べてくれます。「やっぱり飽きていたのね!」と思うのも束の間、数日後にはまた残したり食べなくなります。そうなんです。飽きたのでは無かったのです。おやつが美味しいのでご飯を食べたくないだけです。次はトッピングの開始です。
まさに負のスパイラル。。。
フードを変えても変えても食べるのは数回だけ。おやつは食べるのにご飯は食べない。なのに何故か飼い主様は「うちの子は食が細いなぁ」と思いインターネットで調べます。そうすると、「小型犬や猫は一気に沢山食べられないので常にお皿にフードを入れていつでも食べられるようにしてあげましょう」と。更に、それでも食べない場合は、「鶏のササミをボイルしてトッピングをしましょう!」や「お肉たっぷり使用で食いつき抜群のフード!」などが目につきます。全てが誤った方向に進んでいる事をその時は気付かないのです。そうして、常に食べられるよう置き餌をしたり、ドライフードにササミなどの肉類をトッピングしたり、お肉たっぷりの高たんぱくフードを与えること数か月。排尿の様子がおかしいと感じ出します。そうです。ストルバイト結石や膀胱炎の発症です。
どの情報が正しいかを見極める事がとても大切です!
ストルバイト結石や膀胱炎の原因や食事療法は過去のコラムに幾度となく書いてきました。まだご覧で無い方は是非ご一読ください。ストルバイト結石や膀胱炎になってしまった事は今更後悔しても仕方がありません。それよりも治療と予防が大切です。治療と予防には食事の見直しが必要です。正しい食事を正しい方法でお与えください。