10歳近くになったら注意をしてあげて!
犬や猫で10歳と言えば人間に例えると60歳位です。
色々な説があり、どれが正解かは分かりませんが、犬猫の10歳は人間に置き換えると60歳程度となります。60歳と考えるとまだまだ元気ですし、バリバリ仕事をしている年齢でもあります。ですが、若い頃に比べると疲れやすく、その疲れもとれにくくなってきます。自分ではまだまだ若くて元気だと思っていても体は正直です。健康診断や人間ドッグを受けると思わぬ指摘を受ける事も出てくるでしょう。犬や猫も同じです。10歳近くになって何も心配な点が無い方が珍しいです。小さい変化や細かい仕草などから、いち早く体調の変化に気づいてあげる事はとても大切です。
水を飲んだ後の「ケッケ!」「カッカ!」には要注意!
犬に多く、猫には非常に稀な症状ですが、水を飲んだ後の「ケッケ!」「カッカ!」。これは咳です。一見、喉に何かが詰まってしまったのかな?と思うような仕草ですが、これが犬の咳なのです。この咳をしだすと気を付けてあげて欲しいのが心臓の状態です。この咳は、心臓内で血液が逆流するのを防ぐ働きのある弁が機能しなくなり、逆流してしまった血液によって風船のように膨らんだ心臓が、その上にある気管支を圧迫する事によって生じます。その他にも、気管が変形して起こる気管虚脱や、喘息や肺炎などによる咳の可能性もございますが、年齢的には心臓病を疑う必要があります。気になる場合はすぐに動物病院にて診察をお願いします。また、猫は犬に比べるとあまり咳をしませんが、その猫が咳をすると言う事は大きな病気が隠れている可能性があります。ご注意ください。
犬も猫も本当に多いです!気をつけましょう!
10歳近くになって、「お水の飲む量が増えた」「尿の色が薄い」「体重が落ちやすい」「口臭がきつい」「吐く事が多い」「被毛のパサつきが目立つ」などの症状が見られた際は、腎臓病(腎不全)を疑ってください。更に症状が進行しますと、「食欲が無い」「体がだるそう」と明らかに元気が無くなります。ですので、少しでも気になる症状が見られた際はすぐにでも動物病院での診察をお願いします。多くは通常の血液検査で診断が可能ですが、初期の腎臓病の場合は通常の血液検査では数値として表れにくい為、高感度のSDMA検査を受けておくと良いでしょう。腎臓病は早期発見の早期治療、早期からの食事療法が非常に効果的です。くれぐれもご注意ください。
食欲があるから大丈夫!!!と言うわけではありません。
食欲があり、元気もある。しかし体重が減ってしまう。このような場合は、10歳近くの猫に多いですが、甲状腺機能亢進症の可能性があります。診察を受けようと思う最大の症状である「食欲が無い」「元気が無い」と言う事がございませんので、どうしても発見が遅くなってしまいがちです。元気があって食欲もあるけれど体重が落ちやすいと感じた際はすぐに診察をお願いします。血液中の甲状腺のホルモンの量を測定するだけで診断が可能です。その他にも10歳近くになると色々と体調の変化が見られるようになります。気になる症状が見られた際は、是非早い目に診察をお願いします。