一年の中で最も注意が必要な季節がやってきました!
クリスマスからお正月は要注意!
今年も残り僅かですね。新型コロナウイルスの影響で季節毎の行事も少なく、あっという間に過ぎ去った一年だったように思います。残り1週間となりましたが、無事に新しい年を迎えたいですね。そこで犬猫達にとって注意が必要なクリスマスとお正月の過ごした方についてお話をしたいと思います。とは言っても、特別な過ごし方をお願いするわけではありません。どう言う事かと申しますと・・・。
いつも通りの何も無い生活が理想です!
この時期になると、犬猫用のクリスマスケーキやサンタクロース柄のパッケージのおやつ、お正月用のおせち料理や豪華なおやつなどが目につくようになります。こんなもの必要あります?ご覧いただければお分かりいただけますが、当店ではそのような製品は一切販売をしておりません。理由は面倒くさいからではありません。必要が無いと考えているからです。ですが、クリスマスやお正月を愛犬や愛猫と一緒に楽しむ事を悪い事だとは思いません。一年に1回ですからね。でも、わざわざ犬用のクリスマスケーキや猫用のおせち料理を購入する必要は無いと思うのです。それに、クリスマスやお正月を楽しむと言っても、何回も何食もご馳走を与える訳にはいきません。元旦の1日2回の食事の内、1回だけを特別なご飯にしてあげるとか、いつもはあげないけど、夕食の後にクリスマスケーキに乗っているイチゴを少しだけ与えたりとか。その程度なら良いと思うのです。それなのに、犬用や猫用のおせち料理を購入して、2日や3日それらを与えたりすると、次の日からは今まで食べていたフードは食べなくなりますよ。特別な日に特別な物を与えても良いけれども問題は質よりも量です。
「犬用」「猫用」が安全とは限りません!
よく言います。「犬や猫に人間の食べる物は与えてはダメ!」。確かにそうですが、「犬用や猫用の食べ物は安全」とも限りません。例えば、犬用ケーキでも大半が小麦粉を使用したスポンジケーキです。犬用のパンでもそうですね。犬でも食べられるようにと、砂糖や塩を使用していませんなどの謳い文句が書かれていたりしますが、そんな事よりも小麦粉主体のスポンジケーキの方が問題です。小麦粉主体のスポンジケーキーやパンは犬用であっても、小麦粉に含まれるグルテンの影響で外耳炎や皮膚炎の原因になります。猫用のおせち料理として、味付け無しの焼き魚や、ジビエのローストビーフなどがお重に入って売られていますが、何十匹で食べるの?と言う量です。先程も書きましたが、問題は質よりも量です。味付けがされていないからと言って沢山の量を与えるくらいなら、人間用に味付けがされているおせち料理を一口だけ与える方が体にはマシです。実際に犬用のクリスマスケーキやおせち料理を食べて急性膵炎になったお話を過去に何件もお聞きしています。犬の急性膵炎の原因は味付けの有無は関係ありません。お肉やお魚を集中的に沢山食べると発症するリスクが高くなります。逆に味付けされたお肉やお魚を少量食べただけではなりません。例えば、毎日毎食に味付け無しの鶏のささみをフードにトッピングをして食べている子と、年に数回のバーベキューの際に味の付いた焼き鳥を食べる子と、どちらが健康的と思いますか?人間の食べる物を与えるのは良い事とは言えませんが、年に数回であれば味の付いた焼き鳥を食べた事による健康への影響は少ないでしょう。ですが、いくら味付けがされていないとしても毎食鶏のささみを食べる事によって、尿路結石や膀胱炎、急性膵炎や肝臓病など、多くの疾患発症のリスクは高くなるでしょう。質より量をご注意ください。
クリスマスやお正月に限った事ではありませんが。
とにかくフード(主食)以外の食べ物の与え過ぎには注意をお願いします。実際に、好き嫌いをする子や主食のフードの食いつきの悪い子の大半は間食の食べ過ぎです。飼い主様に与え過ぎの自覚が無くても、主食のフードの食いつきが悪ければ間食の与え過ぎの可能性が高いです。「おやつは少ししか与えていないのにフードの食いつきが悪くて・・・。」と言う方のお話を詳しくお聞きすると、殆どのケースがおやつの与え過ぎです。少ししか与えていないつもりでも、体の小さい犬猫にとっては結構な量になっていると言う事です。特に年末年始はご家族の方が家に居られる時間が長くなりますので、犬猫達の間食の回数も増えがちです。くれぐれもご注意ください。