知っていて欲しい猫の恐ろしい病気
ぽっちゃり気味の猫は要注意!!!!!!
猫を飼っている方には絶対に知っていて欲しい恐ろしい病気がございます。その名は「肝リピドーシス」(かんりぴどーしす)です。あまり聞きなれない病名かと思いますが、猫にはとても多い病気です。今回はその恐ろしい病気の「肝リピドーシス」についてお話をしたいと思います。とても恐ろしい病気なのですが、多くの場合が予防が可能な病気でもあります。特にぽっちゃり気味の猫の飼い主様は是非ご覧ください。
肝リピドーシスとは?
肝リピドーシスとは、猫が何らかの原因で食欲不振に陥り、分解されるはずの脂肪が過剰に肝臓へ蓄積され、肝機能障害を起こした状態の事を言います。その結果、重度の吐き気や下痢、食欲廃絶、黄疸などを示し、適切に治療されなければ命に関わる大変恐ろしい病気です。また、猫はあらゆる原因で突発的に重度の食欲不振に陥る可能性があります。例えば、雷や地震、自宅近隣の騒音などによる極度の精神的なストレス、新しい家族(同居猫)を迎え入れた際のストレス、膵炎や腎臓病などによる体調不良などなど。その重度の食欲不振が数日間(多くは3日間)続くと肝リピドーシスを発症し、更なる食欲不振に陥ってしまい、強制的に流動食などの食事を与えても吐いてしまうようになります。
肝リピドーシスの治療方法は?
肝リピドーシスを発症すると、食欲が無くなる上に、強制給餌では吐いてしまう事により、食事を与える術が無くなってしまいます。もちろんそのままでは餓死に繋がりますので、栄養は摂らせないといけません。その際に使用される事が多い手段が「胃ろうチューブ」です。胃ろうチューブとは、口や食道をとばして、食べ物を直接胃に入れる方法で、胃にチューブを挿して、制吐剤を投与しながら、チューブから流動食を少量ずつ入れてあげる方法です。この方法で徐々に体調が回復し、肝リピドーシスの治療を終了出来たとしても、多くのケースで約2ヶ月程度の時間が必要となります。それ程肝リピドーシスは怖い病気です。
肝リピドーシスの予防方法はこれ!
あらゆる原因での突発的な極度の食欲不振を予防する事は出来ません。いつ誰に起きてもおかしくはありません。と言う事は、極度の食欲不振によって発症する肝リピドーシスも、いつ誰に起きてもおかしくはありません。但し、肝リピドーシスを発症する猫には共通の特徴があります。それは「肥満」です。もちろん例外もゼロではありませんが、殆どのケースにおいて、肝リピドーシスの発症は肥満気味の猫に起こります。肥満気味の猫が何らかの原因で極度の食欲不振に陥ると起きる事が多いのが肝リピドーシスです。いつも言っていますが、太っていて得をする事は何もございません。また、肥満の原因の多くは、置きエサや催促をするからと言っての食事の与え過ぎです。好き嫌いが多く、食が細いと言う猫ほど太っています。くれぐれもご注意ください。