シニア用のフードを活用しよう!
シニア用のフードとは?
殆どの方がご存知だとは思いますが、ドッグフードやキャットフードにはシニア用の製品がございます。いわゆる高齢期用です。ドッグフードであれば高齢犬用でキャットフードであれば高齢猫用と記載がされております。また、高齢期とは一般的には7歳や8歳以上を指します。と言う事は、シニア用のフードは7歳や8歳以上の子が食べるフードとなるのですが、成犬用や成猫用とは何が違うのかと言いますと、たんぱく質や脂質の含有量が少なくなっているケースが多いです。人間で言うと、あっさりとした和食と言った感じでしょうか。また、たんぱく質を制限している理由としては、肝臓や腎臓への負担を軽減する為で、脂質が制限されている理由としては、運動量の低下による肥満を予防する為となります。でも内臓に負担が掛かりにくく、肥満を予防出来るのであれば若い子にも適しているのでは?と思ってしまいますよね。
シニア用を若い子に使うとどうなるの?
1歳や2歳のような若い子にシニア用のフードを使用するとどうなるかですが、答えは「何も問題ありません!」。先にも述べました通り、シニア用のフードはたんぱく質が控え目になっており、脂質も制限がされているケースが多いので、若い子にとっても「身体に優しいご飯」となります。でもやはり「うちの子はまだ1歳なのにシニア用はちょっと・・・。」と思われる方もおられると思います。そのお気持ちも分からなくは無いですが、同じ内容のフードが「シニア用」では無く「内臓に優しいフード」と記載がされていれば使いたくなりますよね。また、最近は食いつきを重視した高たんぱくなフードが多く、そのようなフードの影響で内臓に負担が掛かって、肝臓病や腎臓病、膀胱炎や尿路結石、膵炎などを患う子が多くなっています。そのような時もシニア用のフードを使用する事で症状が緩和する事もございますし、治療後の再発防止にもシニア用のフードはおすすめとなります。
「〇〇用」などの文言は気にしなくて大丈夫!
シニア用に限った事ではありませんが、フードパッケージに記載がされている「〇〇用」などの文言は気にする必要はありません。例えば、生後3ヶ月の子犬に成犬用を与えても何ら問題無く成長してくれますし、1歳の子にシニア用を与えても元気な毎日を過ごす事が出来ます。基本的に子犬用や子猫用はカロリーや栄養価が高いケースが多く、成犬用や成猫用はそれらよりも少しカロリーや栄養価が低くなっている事が多いですが、実際の数値はメーカーによって様々です。何故なら、子犬用の栄養基準や、成猫用の栄養基準が特に定められていないからです。実際にA社の成犬用がB社の子犬用よりもカロリーが高かったり、栄養価が高い場合もあります。また、一応ペットフード業界ではAAFCO(米国飼料検査官協会)の定める栄養基準に基づいて製品が製造されているケースが多いですが、この栄養基準が非常にアバウトです。栄養価が高いとされる子犬用の栄養基準は成犬用でも充分にクリア出来るような最低限の基準ですし、成犬用の栄養基準はシニア用の栄養基準?と思うような低い数値です。ですので、パッケージに記載がされている高齢犬用や高齢猫用の文言はあまり気になされずに、成犬や成猫でもシニア用のフードをご利用いただければと思います。特に肝臓や腎臓、泌尿器などに不安を抱えている子や、完全室内飼育で運動量もそれほど多くない子の場合は、若くてもシニア用のフードの方が適しているケースが多いです。是非ご検討ください。