普通のフードってどんなの?
特にお悩みの無い子のフードはどうして選べば良いの?
意外とフード選びの難しいケースが、何のお悩みも無い子だったりします。尿路結石や皮膚疾患や腎臓病などのお悩みがある場合は、それらを対応としたフードを選んだり、インターネットで調べたり、ペットショップや動物病院で相談をしたりして、フードを選ぶ事が可能ですが、何のお悩みも無い子の場合は、どのようなフードを選んで良いかが分かりにくく、いざ誰かに相談しても「食い付きが良くて、綺麗な便が出ていれば良いのでは?」って言われたり、「インターネットで調べたら、●●●って言うフードが人気ランキングが1位だったよ!」、「〇〇〇のフードが評価が高かったから使ってみたら?」なんて事になり、結局は「このフードで特に体調に問題が無いので、まぁいいか。」ってなったりしがちです。確かに、現時点で健康状態に問題が無ければ、無理にフードを変える必要は無いと思いますが、間違った情報を鵜呑みにしてしまって、良くないフードを選んでしまっているケースも少なくはありません。また、そのようなフードを与えていても、1歳や2歳程度であれば健康状態に影響しない場合が殆どで、年齢を重ねるにつれて、徐々にダメージが大きくなり、健康状態に問題が生じる事が多いです。
何度も言いますが「お肉たっぷり」は危険です!
フードを選ぶにあたって、インターネット検索を使用すると、殆どのケースが「お肉たっぷりで穀物不使用のグレインフリーフード」に辿り着きます。実際に「ドッグフード おすすめ」などのキーワードで検索すると、ドッグフードの比較サイトやランキングサイトが上位に表示されます。サイトの中身は、実際に流通しているドッグフードが何種類も紹介されており、ペットフード安全管理者や犬の栄養管理士、ペットフーディストなどの肩書きを名乗った方々が、ドッグフードの選び方や製品パッケージの見方などを語っておられたりしています。そして、最終的には「お肉たっぷりで穀物不使用のグレインフリーフード」である製品がイチオシとして紹介されるパターンが目立ちます。これはドッグフードに限らず、キャットフードでも同じです。「キャットフード おすすめ」などのキーワードで検索すれば、ドッグフード同様に「お肉たっぷりで穀物不使用のグレインフリーフード」に辿り着きます。もう何故かはお分かりいただけますよね。消費者庁にはもう少しきちんと規制をしてもらいたいものです。
何もお悩みの無い子はこんなフードを選ぼう!
現時点で、特に健康状態にお悩みが無い子の場合は、下記のような内容のフードをお選びください。
ドッグフードの場合、成犬であればたんぱく質含有量が20~25%程度のフード、穀物は使用していても問題ありません。但し、小麦(グルテン)を使用しているフードは出来る限り避けてください。トウモロコシや米などは避ける必要はありません。穀物に含まれる食物繊維は腸内環境を整えるのに役立ちます。また、子犬であっても生後3ヶ月を過ぎれば成犬用で大丈夫です。高齢期に差し掛かってくれば、たんぱく質含有量が18~20%程度のフードに切り替えましょう。
キャットフードの場合は、子猫から高齢猫まで皆、たんぱく質含有量が30%程度のフードをお選びください。子猫用や成猫用、高齢猫用などの表示はあまり気にせず、たんぱく質含有量をチェックしてフードをお選びください。マグネシウムなどのミネラルの含有量は気にする必要はありません。尿路結石とは無関係ですので。また、キャットフードの場合も穀物を避ける必要はありません。犬同様に穀物は腸内環境整備に役立ちます。尚、腎機能の低下が見られる際は、たんぱく質を控える必要が出てきますので、たんぱく質含有量を抑えたフードへの切り替えをお願いします。
また、高齢期や腎臓ケアなどの炭水化物(穀物)を多く含むフードを与える際は、出来る限り消化酵素サプリメントを使用してください。犬や猫は炭水化物を消化するのがとても苦手ですが、消化酵素サプリメントを使用する事で、消化が苦手な食材が使用されているフードでも与えやすくなります。消化が苦手だから健康維持に不要な食材とは限りません。決して、綺麗な便が出るから良いフードと言う考え方はお止めください。宜しくお願い致します。