1日でも早くに気付いてください!



そんな甘い事を言っていてはダメ!!!
先日のコラム「夏バテ対策の食事のご相談について」でも書きましたが、「最近は夏バテでいつものフードを食べません。」は、暑さで食欲が落ちているのが原因では無いケースが殆ど!
また他には、「生後6ヶ月頃からトッピングをしないと食べないようになり食べる量が減っています。」「10歳頃から腎臓の数値が基準値を少し上回るようになりフードの食べが悪くなりました。」「新入りを迎え入れてから自分のフードを食べなくなりました。」「同居猫が食べているフードを欲しがって自分のフードを食べません。」「トイレ成功のご褒美は食べるが食事を食べません。」などなど、言い出すとキリがありませんが、これらは決して食欲が落ちている訳ではありません。
薄々気がついている方も多いのですが、これらは飼い主様の甘やかしが原因となります。
このような事で「最近は食欲が落ちているので何か良いフードはありますか?」や「フードの食い付きが良くなるトッピングでおすすめはありますか?」のような甘い考えをしているとこの先にきっと痛い目にあうでしょう。「食べない」=「食欲が落ちている」ではありません!




先を見据えた食生活をお願いします!
当店では常々、食事は朝晩2回、食べても食べなくてもお皿は5分程度で下げて、どれだけ残していようが次の食事までは何も与えず、食べない事を心配し過ぎ無いようにお願いをしております。また、日中はお腹が空いているのが当然で、欲しがるからと言って不規則に食事を与えたりせず、食事前には飢えた状態にしてあげる事が大切であるとお伝えしています。
ですが、過去に何度か「野良犬(野良猫)では無いのに飢えさせるなんて酷い事は出来ない。欲しがっているのであれば食事を与えるのが当たり前。」とおっしゃる方がおられました。
確かにお気持ちは分かりますし、「飢え」と言う言葉が適切では無いようにも思いますが、そのような食生活を徹底していただく事によって、フードの好き嫌いが無くなり、お皿に入れて差し出したフードは何でも食べてくれるようになります。愛犬や愛猫が若くて元気な頃はその重要性に気付く事が難しいかも知れませんので、「飢え」と言う言葉が不適切に感じるのだと思います。




今日から食事療法が出来ますか?
若い頃から甘やかし、欲しがる時に食事を与え、嫌がれば別のフードに変更、好きなフードを好きなタイミングで与えていたりすれば必ず好き嫌いをするようになります。
粒の大きさによって食べたり食べなかったり、いつも食べているフードなのに、製造ロットの違いでフードの香りや味が違っただけで食べなくなってしまったりと。
そのような食生活を行っている時に、急に体調が悪くなって検査を受けた結果、今日から食事療法をしないといけなくなったらどうしますか?
栄養の摂取制限が必要になって、今まで食べていたフードを与える事が出来なくなる事なんて珍しくはありません。
そのような時に、好き嫌いをさせずに育てていれば、瞬時に食事療法を行う事が出来、病状の回復を早める事が出来たり、症状の悪化を防ぐ事が出来ます。
逆に、若い頃から甘やかして来た代償で、好き嫌いが激しくて食事療法を行う事が出来ず、食べる療法食タイプのフードを探し続けていると言う方。サンプルを取り寄せては試し、小さなサイズを購入しては食べてくれずに破棄し続け、結局はどれも食べてくれずに食事療法を行えない・・・。明日は我が身。くれぐれもご注意ください。